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TeamFile BOX 活用マニュアル

はじめに

TeamFile BOX とは?

TeamFile を利用できるユーザは、必ずアカウントを保有している対象者という限定事項があります。アカウント=人ではありませんが、必ずユーザ ID とパスワードという認証情報が必要です。

アカウントを保有するということは継続的な利用ができることを意味していますが、逆に継続的でない限りTeamFile を利用することが困難でした。もちろん厳密に利用期間を設定さえすれば限定的な利用も可能ですがアカウントを取得するということには変わりありません。

さらに、TeamFile のアカウント発行には、管理者もしくはグループリーダーの権限が必要です。一般ユーザが行える作業ではありません。しかしながら、実際、ファイル交換を利用する人はユーザの管理をしている人ではなく一般の場合が多いです。
アカウントの発行の度に、手続きを行っていては急な利用の場合や一時的な利用の場合、利用者は発行の煩わしさなど不便を感じてしまい、結果メールへの添付や他のサービスなどを利用してしまう可能もあります。このように、TeamFile ではアカウントが必須であり、さらのそのアカウントの取得にはしかるべき手続きが必要であるというセキュリティを備えてはいますが、それが故に柔軟な対応が取れないという問題がありました。

TeamFile BOX はその問題を解決する手段になっています。従来の強固なセキュリティに加えて一般ユーザが自由に第三者へ渡せる機構を提供し、データのメールや他のサービスへの分散を防ぎ外部への受け渡し場所の一元化を実現することができます。

BOX 環境概要

BOX の環境構築は、BOX 属性の付いたグループにユーザを所属させるだけです。この作業はグループにユーザを割り当てる作業と変わりはありません。
BOX の所属したユーザはそのグループ内でのみ自由にフォルダを作成し BOX 公開することができるようになります。

TF01065-0001.png

管理者編

管理者の事前作業

TeamFile BOX は一般ユーザが行える作業ですが、その為にはあらかじめ管理者が行っておく作業があります。大きく分けて二つの手順が必要ですが、従来の操作方法と基本は変わりません。

BOX として利用するグループの作成

TeamFile クライアントでのみ行えます。グループの作成を行いそのグループの属性を変更します。

TF01065-0037.png

Caution

属性の「公開グループを有効にする」は既存のグループでも設定が可能です。しかし既存のグループにすると所属しているユーザに BOX 機能を利用させることになりますので思わぬ問題を引き起こす可能性もあります、また、「メール監視」利用できなくなり「グループ制約」も固定化されてしまいます。なるべく新規のグループで設定を行うことをお勧めします。

BOX 公開時のグループの属性

BOX 公開を行うとそのグループの属性が次の通りとなります。基本的には属性は固定となります。

  • 書き込み(アップロード)を禁止が設定不可
  • プロパティの表示を禁止が強制禁止で設定不可
  • 操作ログ閲覧禁止が強制禁止で設定不可

BOX でのグループのメール監視

BOX グループでのメール監視はすべて無効化されて利用できなくなります。もし設定済みになっていた場合はクリアされますので注意してください。

BOX として作成したグループへのユーザの割り当て

BOX の属性が設定されたグループはアイコンが「地球儀と鎖」となり他のグループとは区別されるようになります。BOX をユーザに利用させるにはこの BOX グループに所属する必要があります。

Caution

BOX グループに属性を変更するだけで利用できる為、既存のグループに対して BOX 属性を設定するのは、注意が必要です。

TeamFile BOX のグループに所属すると即時所属ユーザは BOX 機能を利用できるようになります。

一般ユーザ編

一般ユーザは、管理者(もしくはグループリーダー)が BOX 属性として設定されたグループに自分が所属している状態であればいつでも BOX 機能が利用できます。BOX 公開はフォルダ単位です。

クライアントでのグループの見え方

TeamFile クライアントでは、BOX グループとそれ以外のグループとは視覚的に認識できます。

TF01065-0040.png

この地球儀+鎖のグループフォルダ―に入ると次のようなフォルダ構成の画面に移ります

TF01065-0041.png

  • 一般のフォルダ TF01065-0038.png
    通常のフォルダと変わりはありません。このアイコンの状態では公開されていません。 ただし、BOX の設定はされている可能性はあります。

  • BOX フォルダ TF01065-0042.png

    この BOX が外部公開されていることを示しています。

上記の種類のように BOX のアイコンになっているか否かで公開の有無がわかるようになっています。 通常のアイコンの場合は、公開されていないことを保障されています。

BOX 作成方法

BOX を作成するには対象のフォルダを右クリックして公開(BOX 機能)を選択します。BOX 機能はフォルダ単位です。一つのファイルを公開する為でもフォルダを作る必要があります。

グループの直下にフォルダを作成する

BOX グループ(地球儀アイコン)の直下にフォルダを作ります。フォルダをドラッグしても構いません。

BOX 公開を選択する

フォルダを右クリックすると図のように一覧が表示されます。
この一覧に「公開(BOX 機能)」の項目が表示されていない場合は、クライアントのバージョンが古い可能性があります。

TF01065-0044.png

ブラウザの場合は、各項目に BOX に鉛筆のようなアイコンがあります。このアイコンが表示されていない場合はサーバーが BOX に対応していません。

TF01065-0045.png

必要項目を入力する

続けて次のようなダイアログが表示されます。公開を有効にする以外はすべてオプションです。

TF01065-0046.png

公開を有効にする(必須)

BOX 公開時に必ず設定する必要があるチェックボックスです。このチェックをつけると公開されます。

プライバシーを保護する(オプション)

BOX 公開には公開者の氏名が表示されますが、このチェックをつけると人を特定する氏名を隠蔽することができます。

このフォルダを閲覧する前に表示されるメッセージ

BOX 公開は、直接ファイル一覧画面にいく方法と一度アクセスコードを入力してからログインする方式があります。このメッセージはその時に利用される簡単な一行メッセージを入力することができます。このメッセージは公に見えるメッセージです。

詳細説明

前述と異なりログインした後やファイル一覧を表示中に説明として表示させられる文章です。

アクセスコード

BOX をある特定のユーザに閲覧させるために利用することができる合言葉的な文字列です。パスワードのようにアスタリスク表示(*)になりませんが、日本語や半角カナの入力も可能です。

有効期限

BOX が閲覧できる有効期限を設定できます。この期限を過ぎた場合自動的に公開が中止されます。なおこの設定は後述するサーバーポリシーで制御される項目でもあります。

リンク

BOX 公開を行ったとき相手に渡せる URL のリンクです。リンクをコピーするボタンでクリップボードにURL がコピーされますのでメールソフトなどに貼り付けを行えます。また、規定のメールクライアント設定がされている場合は、メール起動ボタンでそのメールソフトの本文にこの URL 文字列が張り付いて起動されます。
(既定のメールクライアント設定をしていない場合、Outlook が起動される可能性があります)

埋め込みコード

このコードは BOX 公開されたフォルダを、iframe を利用して他のサイトに貼り付けを行うためのコードを出 力します。ユーザはこのコードを張り付けることにより他の Web サイトと連携を取ることができるようになります。この設定は後述するサーバーポリシーで制御される項目でもあります。
この埋め込み機能については、 「BOX のリンク貼り付け」 で詳しく説明します。

BOX 関連のメール通知

BOX 属性が設定されているグループはメール監視機能が無効化されますが、自動的に二つのメールが自動的に発行されるようになります。

自動メールのユーザアドレス

自動メールは、送信者はサーバー側で設定されているアドレスになります。メールが送られない場合このメールアドレスが設定されていない可能性があります。その場合はサーバー管理者へ確認を取ります。

受信者は BOX を作成したユーザのメールアドレスが設定されている必要があります。特に設定されていなくてもメールが送られないだけで BOX 公開は行えます。

BOX 公開メール

BOX を公開した時の状態を BOX 公開者へメールが送られます

件名

[TeamFile] BOX(新機能説明(共通))を公開しました 
件名には実際に公開されるフォルダ名が付与されます。

本文

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
BOXを公開しました 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

対象BOXの情報 

  公開日時 : 2013/06/03 09:43:57 JST 
  公開されたパス : 新機能説明(共通) 
  BOXメッセージ : 新機能の説明資料(既存顧客様向け) 
  操作者アドレス : 172.16.61.20 
  ファイル : 計 1 件 
  1: 2.2.0 TeamFile サーバBOX機能説明資料.pdf 
BOX の内容に加えてその BOX に登録されているファイル一覧も表示されます。

BOX 参照メール

対象の URL を顧客がクリックして開いたとき(一回目だけ)メールが送られます。

件名

[TeamFile] BOX(新機能説明(共通))が参照されました
件名には実際に公開されるフォルダ名が付与されます。

本文

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
BOXの参照がありました
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TeamFile (https://teamfile.cht.co.jp/teamfile/) サーバから
XXX.XXX.XXX.XX から、「 新機能説明(共通) 」 が参照されました. 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

対象BOXの情報 

  アクセスURL : /teamfile/.st/RC6SVF=s
  実フォルダ名 : 新機能説明(共通) 
  BOXメッセージ: 新機能の説明資料(既存顧客様向け) 
  参照時刻 : 2013/04/21 15:35:15 JST 
  アドレス : XXX.XXX.XXX.XXX 

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
開いた IP アドレスが記録されて BOX 作成者にメールが送られます。

BOX のリンク貼り付け

BOX のリンクは通常のメールによるリンク渡し以外に既存 Web サイトに張り付けて参照させることも可 能です。一番簡単な貼り付けは公開時に表示される埋め込みのリンクを活用する方法です。

TF01065-0047.png

埋め込みコードは、iframe のタグ付きになっています。そのまま Web サイトに張り付けることが可能です。
このように、BOX のリンクは前述のように非常に簡単に行えますが、リンクをさらに柔軟に活用することも可能 です。次に、BOX のリンクの活用方法を説明します。

出力フォーマットを指定した取得

今まではブラウザへのリンクの貼り付けや埋め込みコードによる貼り付けなど簡単な仕組みの提供でしたが、BOX 機能のフォルダにはその他に出力フォーマットを決めるとより柔軟なレイアウトを行うことができます。

format パラメーター

BOX の format パラメーターは、BOX のリンクの最後に追加するパラメーターです。
(1) list
  埋め込みコードでも利用しているパラメーターです。一覧表示に最適なフォーマットです。

例:

 http://next.teamfile.com/teamfile/.st/stF=-L5l?cmd=box& format=list

TF01065-0048.png

(2) xml
  結果を XML 出力するパラメーターです。Ajax で利用できます。

例:

http://next.teamfile.com/teamfile/.st/stF=-L5l?cmd=box &format=xml 

TF01065-0049.png

(3) json
  結果を json 出力するパラメーターです。Ajax で利用できます。

例:

http://next.teamfile.com/teamfile/.st/stF=-L5l?cmd=box &format=json 

TF01065-0050.png

refresh パラメーター

list 形式の場合、ブラウザに直接表示を行えますが、更新は手動となってしまいます。サーバーへの負荷が高まりますが、自動的に内容を更新させることができるパラメーターです。

例:

http://next.teamfile.com/teamfile/.st/stF=-L5l?cmd=box &format=list&refresh=5
refresh の後の数字は秒単位です。この秒間隔で自動的にブラウザがリフレッシュされます。

Caution

Refresh の数字は 1 秒から可能ですが、サーバーへの負荷が高まることも考慮してください。

システム管理者編

TeamFile BOX をロケーションに利用させるためには、ディレクティブの設定が必要になります。

ディレクティブ

TfBox ディレクティブ

BOX 機能を有効にするディレクティブです。On と Off を切り替えることができます。運用中であっても Offにすることにより機能を停止することができます。

TfBox On | Off 

TfShortenUrl ディレクティブ

BOX 全体で利用される短縮 URL を有効にするディレクティブです。On と Off を切り替えられますが、BOX を利用する場合は必ずこのディレクティブも On にしてください。

TfShortenUri On | Off 

TfServerPolicy ディレクティブ

BOX を管理する為に汎用機能である TfServerPolicy ディレクティブにいくつかのポリシーを設定することができます。詳細は 4.2 4.2 BOX 機能のサーバー管理者側からのポリシー設定を参照ください。

TfServerPolicy boxlimit=38600 boxdisableformat=rss,json 

BOX 機能のサーバー管理者側からのポリシー設定

BOX 機能は一般ユーザに自由にファイルを渡すことができる環境を提供しますが、サーバー管理者(TeamFile のアカウント上の管理者ではない)がポリシーを決め利用に関して設定したルール上で運用を行うことができます。この設定は TfServerPolicy ディレクティブとして設定します。

有効期限の範囲指定

BOX は期限付きの公開が行えますが、初期設定では無期限も可能になっています。この設定はこの無期限を期限付きに変更することができます。期限設定は 1 秒単位で行えますが、最低 1 日が推奨です。
この時、BOX の作成者はこのポリシーに触れた場合、警告として「○○日以内に設定してください」というメッセージが表示され登録や更新が行えません。

TfServerPolicy boxlimit= 259200 

埋め込みリンクの禁止設定

BOX 機能では、相手先にメールに添付して渡す機能の他に Web サイトにそのリンクを張り付けて参照 させる機能も有しています。この貼り付け機能を禁止させる設定です。(貼り付け機能は BOX のリンク貼り付けを参照してください)

この設定は、BOX 登録時では「埋め込みリンク」が非表示となります。また、BOX 表示にはいくつかフォーマットの指定もできますが、それがこの設定に応じて動きが異なるようになります。ルール設定で禁止されたフォーマットはそのフォーマット指定を行っても標準の表示へ変更させられます。

TfServerPolicy boxdisableformat=rss,xml 
指定できる項目は list | xml | json です。カンマ区切り(間に空白を入れないこと)

ポリシーの例外

BOX ポリシーは一般ユーザに有効に働きますが、埋め込みリンクを永続的に利用したい場合などは設定が行えません。ポリシーは全体のルールですが、TeamFile の管理者はこのルールを無視した運用が行えるようになっています。グループリーダーはこの権限を持てません。管理者だけの特権となります。