TeamFile 自動削除オプションマニュアル
はじめに
用途
このマニュアルには、TeamFile サーバパッケージに自動削除オプション機能をインストールして運用するまでの手順が記述されております。
対象者
このマニュアルは、TeamFile サーバパッケージを Linux サーバをセットアップできる方を対象として記述されています。TeamFile サーバのメンテナンス、TeamFile クライアントのご利用法等に関しましては、別のマニュアルを参照下さい。
なお、TeamFile のオプションのインストールでは、ある程度 Linux オペレーティングシステムに関する知識が必要となります。幾つかの基本概念は本マニュアルの中で特に断りなく使用致しますが、ご了承下さい。
自動削除機能の概要説明
動作概要
TeamFile 自動削除機能は、グループ毎にファイルの自動削除を行うためのなオプション機能です。 TeamFile の利用は主にインターネット上になっており、交換されるファイルが長期的に残らないことを保証する目的でご利用いただくことができます。自動削除機能が動作している限り必ずファイルは削除されます。システム側で復元することはできません。
実現すること
自動削除機能で以下が実現できます。
- 機能自体の有効・無効(設定した時点で即、反映します)
- グループ毎の自動削除の有無設定
- グループ毎に削除日を日数にて設定可能(ファイル保持日数)
- フォルダまで削除の有無を設定可能
- バッチ処理の時間を設定可能
- 削除されたファイル一覧をグループ毎にリストで閲覧可能
(ア) ユーザが意図的に削除したのかシステム側で削除したのかがわかります。 - 設定の反映や削除処理にサーバの停止を行いません。
削除対象ファイルについて
自動削除対象となるファイルは、ファイル毎に持つ最終更新日時からの経過日数に応じて決定されます。 経過日数がファイル保持日数を超えていた場合にのみ、対象のファイルは削除されます。また、本機能は1日1回の定期バッチによって駆動されますため、バッチ動作日時を基点として経過日数が計算されます。これらの性質を持ちますため、以下の点にご注意ください。
- ファイルの種類やロックの有無、公開・非公開等のファイル属性は自動削除の実行に影響を与えません(つまり、ロックされたファイルであっても削除対象となります)
- バッチ駆動のタイミングにより、設定した日数よりも最大で1日間長く保持される可能性がございます
特殊ユーザによる実行
自動削除機能を実現する為に、TeamFile ではライセンスに関係なく特別なユーザが作られます。 このユーザは非常に特殊なユーザの為、一般的なユーザ一覧には表示されません。さらにそのユーザを作成することもできません。利用者は通常このユーザを意識する必要はまったくありません。 TeamFile はこのユーザによって、定期的な内部の監視及びファイル削除をを行うようになっています。そのため、このユーザ権限は一般的な管理者よりも非常に強力な権限を持っていますが、一般的なオペレーション(ファイルのアップロードなど)やユーザ作成などの管理オペレーションは一切実施できません。(操作権限の分離)
cron による定期実行
自動削除のスケジューリングを行っているものは cron です。 自動削除を実行させる為には必ず cron を有効にする必要があります。この cron によって定期的な実行の有無を決定しています。 cron は単に有効になっていればよく、実際の運用者は気にすることはありません。
システム要件
TeamFile をインストールするには、以下のシステム要件を満たす必要があります。
ハードウェア
TeamFile が稼動しているマシンであれば問題はありません。
TeamFile のバージョン
自動削除オプションには、TeamFile サーバの必要なバージョンがあります。以下よりも古いバージョンの TeamFile サーバでは、自動削除オプションを利用することはできません。
必要な TeamFile のバージョン
2.0.3-3
インストール
インストール作業の概要
インストール作業は以下のような手順で行います。
* TeamFile サーバの停止
* TeamFile 自動削除オプションライセンスのインストール
* TeamFile サーバ定期バッチの登録 (既存ロケーションのユーザ様)
* TeamFile 自動削除ロケーションへの移行(既存ロケーションのユーザ様)
* TeamFile サーバの起動
TeamFile サーバの停止
TeamFile 自動削除機能のインストールには、サーバの停止が必須です。必ず停止後に行ってください。
# /etc/init.d/teamfile stop
TeamFile 自動削除オプションライセンスのインストール
自動削除オプションライセンスを含むライセンスファイル tf_license.conf を以下のディレクトリ以下にコピーして下さい。なお、万が一に備え、旧ライセンスファイルのバックアップをとってからのコピーをお願い致します。
/usr/local/teamfile/www/conf/conf.d/
TeamFile サーバ定期バッチの登録 (既存ロケーションのユーザ様)
自動削除を定期実行させるためのバッチ登録(crontab への登録)を行います。登録には、メンテナンスツールツールをお使いください。なお、新しい TeamFile サーバパッケージを使ってインストールされているユーザ様では既にこの設定が有効になっておりますため、再設定の必要はございません。
メンテナンスツールの起動
# /usr/local/teamfile/www/bin/maintenance.sh

上記画面から【 Setup 】-【 Create custom configuration 】 を選択して下さい。大部分の設定は、 TeamFile インストール時に入力済みですので、Enter を押下していくだけとなります。以下に項目と入力内容を記述いたします。
【 質問項目 】
(A) Do you want to continue this operation? (y/n) (default: n)
設定をするかどうかの選択です。「y」を入力して下さい。
(B) Input support Account ID (default:xxxxx)
Enter を押下してください。以下(C)〜(L)も同じですので省略いたします。
(C) Input support Account Password (default:xxxxx)
(D) Do you use HTTP-proxy from this server?
(E) Input Path of file storage-root (default:xxxxx)
(F) Input Path of backup-root (default:xxxxx)
(G) Input DB Hostname (default:xxxxx)
(H) Input Location Name that you want to backup (default:xxxxx)
(I) Input DB Name that you want to backup (default:xxxxx)
(J) Input DB User Name that you want to backup (default:xxxxx)
(K) Do you setup server maintenance? (y/n)
(L) Do you want to backup data? (y/n)
(M) Input maintenance hour
TeamFile の定期バックアップ・オプティマイズバッチが起動する時間を入力して
下さい。TeamFile サーバ導入時に設定していただいた値と同じです。
(N) Input maintenance minute
TeamFile の定期バックアップ・オプティマイズバッチが起動する分を入力して下さい。
TeamFile サーバ導入時に設定していただいた値と同じです。
最後に 、 crontab の内容が表示されます。新しい設定で問題なければ、2重表示されている「/usr/local/teamfile/www/bin/dailybat.sh」を含むエントリのうち、上方をコメントアウトしてください。
(例)

TeamFile 自動削除ロケーションへの移行 (既存ロケーションのユーザ様)
自動削除機能が導入されているユーザ様は、利用されているロケーションで自動削除が動作できるようデータ移行を行う必要がございます。なお、ファイル、ユーザデータ等の既存データへの影響は一切ございません。 データ移行には、メンテナンスツール(先と同じ)をご利用ください。
メンテナンスツールを起動して、 【 Migration 】 【 Enable Autodelete Function 】 を選択して下さい。
(表示例)

幾つかの質問が行われますので、順次入力ください。
【 質問項目 】
(A) This operation UPDATE a location data. Are you quite sure? (y/n)
データの移行を行っても良いかどうか。「y」を入力して下さい。
(B) Please select location configuration file that you want to update :
移行対象のロケーションを選択して下さい。選択対象が情報に示されております。
「new_(ロケーション名).conf」というファイル名を選択して下さい。
(C) Are these values correct? (y/n) (default: n)
ロケーション内の設定情報が列挙されますので、「y」を押下して下さい。
なお、本オペレーションを誤って2回以上実行された場合、
「Already updated」と表示され、複数回 実行されないようになっております。
(D) Do you want to edit configuration file? (y/n)
「y」を入力し、ロケーションコンフィグを開いてください。
通常であれば開いたエディタ(vi)をそのまま閉じてください。
TeamFile サーバの起動
TeamFile サーバを起動しなおしてください。
# /etc/init.d/teamfile start
利用方法
設定画面概要
TeamFile の管理者だけがブラウザからのログインによってその画面を操作することができます。 詳細説明は各項目のページを参照してください。

定期バッチ画面
自動削除機能で一括処理を行う為に設定画面です。

自動削除機能
機能を有効・無効にすることができます。この設定は即反映されます。
定期バッチ起動時間
ファイルの自動削除処理を開始する時刻を設定します。この指定した時間に自動削除用バッチ処理が動きます。
自動削除ログ保持日数
自動削除した削除リストを何日分保持するか指定します。この日を経過した削除リスト内の削除履歴は削除されます。
設定してから、更新ボタンで更新します。キャンセルボタンでキャンセルします。
一括設定
一括設定を行えば設定画面上に表示された全グループに対して同じ設定を行うことができます。ただし、設定後に追加されたグループや他階層のグループ群は対象になりません。この設定の反映は即行われます。
グループ個別設定
表示されているグループ毎に設定ができます。ここで設定された変更は、即時反映されます。
グループ毎にフォルダの削除を行うか、ファイルの保持日数を設定して設定ボタンで設定・解除ができます。
表示されているグループアイコンをクリックすると階層作成をしていたグループの設定ができます。
一般ユーザからの削除リストの見え方
一般ユーザは削除されたファイル一覧をブラウザでいつでも確認することができます。

点線部をクリックすると、対象グループ内で自動削除されたファイル一覧、所有者、更新日、削除日が一覧表示で表示されます。
この一覧で表示されるファイルは全て、本機能で削除されたものです。ユーザが通常の削除で消したファイルは表示されません。